師走

 今年もあと数日を残すばかりとなりました。

 師走といわれますが、今は走るほど忙しいことは何一つありません。

 大掃除も毎週一回、プロの方に掃除していただいているので、汚れも溜まっていませんし、店は仕入れに行ったり、配達に行ったり、銀行に資金繰りの相談に行ったりなど、何ひとつありません。

 こんな暇な日々が来ることなど思ってもみなかったことです。

 年をとるのは師走でさえ、のんびりと日々を過ごせる幸せなことだと、つくづく有り難いことだと思っています。

 今年も沢山の方々に付き合っていただき、今日の日を迎えることができました。

 感謝しています。

2016年12月22日


灯りを楽しむ

 色々な灯りが好きで、展示会の時だけでなく、日常的に楽しんでいます。

 展示会の時は、どこに飾ろうかと、いろいろ考えながら配置しています。

 舞台でも照明は最後の仕上げ。クリスマスのハイライトも電飾の点灯です。せまい空間ですが、精一杯照明を楽しんで日々暮らしています。

 今回はクリスマスが近いことで、クリスマスに飾っていただきたいステンドグラスを並べています。いずれも長坂一子さんの作品です。

2016年12月4日


残りの一枚

 ところどころに飾っているカレンダーが、最後の一枚となりました。もう師走です。毎年のことですが、あっという間に過ぎた日々を思いながら、今年も無事に生きてきたことを感謝しています。

「うつわと絵 小川」も、なんとか店仕舞にまでは至りませんでしたが、ギリギリの線をさまよった一年でした。

 来年のことは分かりませんが、初心忘れず、お客様に喜んでいただけるいいものを展示したいと思っています。

 最後の展示会の準備ができました。

 師走でなにかとお忙しいこととは思いますが、ぜひお出かけください。お待ちしております。

 

2016年12月3日

 

年末年始のお休み 12月25日〜1月15日


京都を福岡に

 30年ほど前のこと。

 輪島塗の他に地元の焼物(有田、唐津、高取)、洋食器、ガラスなどを手広く扱う店を、思いがけない事情で手放すことになり、もうお店は止めようと思っていました。その時に、細々と扱っていた京都の滝口和男さんから福岡にお店を出したいとの話があり、そこで店番をすることになりました。その後、独立して今日に至っています。

 当時、今は亡き娘が、何より滝口さんの作品が好きで、売れなくなった時に京都に引き揚げられないようにと、一番のお得意さんになって店を支えてくれたものです。それまで輪島塗や地元の器を買ってくださっていたお客様にも喜んでいただきました。

 今回展示する内田裕子さんは、その当時、滝口さんのもとで修行されていた方です。独立されてからも、変わらず作品を送っていただいています。

 京都に紅葉を見る人が殺到しているようですが、器を通じて京都を身近に楽しんでいただきたいと思っています。

2016年11月23日



高野槙(こうやまき)

 今年も高野槙が届きました。

 毎年、10月の半ばを過ぎる頃になると、福岡のお寺に高野山から高野槙を売りにくる方がいらっしゃると聞いて、昨年はそれを分けていただきました。 

 緑のきれいな花のように開く枝に、何ともいえない美しさがあり、遠い高野山に行くことができない私にとって、ありがたい贈り物でした。

 今年も手に入るようなら買って欲しいとお願いしていたものです。早速飾り眺めて楽しんでいるところです。

 居ながらにして高野槙を身近に眺め、もう行くことができなくなった高野山のことをいろいろ思いめぐらせています。

   2016年10月22日


使ってこそ

 漆器はいろいろある食器の中で一番強いものです。電子レンジと直射日光だけは駄目ですが、後はどう使っても大丈夫なのです。ところが、昔から高額品で大事に使ったのが習慣となり、いつの間にか奥にしまい込まれて出番が少なくなっています。

 蒔絵のものは「ハレの日用」とされていますが、今の時代は毎日がごちそうで、毎日がハレの食卓のようなもの。それなのに器だけは昔通りの使われ方がされていているようです。

 漆器は使うほどに強くなり、使わないでしまっていると、もろくなってしまい、宝の持ち腐れになります。

「道具に育てられる」という言葉があります。日常に漆器をぜひ使っていただきたいと思っています。

2016年10月11日


展示準備完了

 伊藤さんの作品と輪島塗に、日賀野さんのコスモスの絵が加わって、秋らしい展示になりました。満足してます。

 一人でも多くの方に見ていただきたいと思っています

2016年10月1日

 


おんぶに抱っこ

 昔、仕事を始めたころ。最初の10年位は、自分で商品を抱えてお客様のご自宅を訪問していました。気に入っていただければ、商品をお届けしていました。輪島塗は分割払いが多かったので、商品をお届けしてから10カ月は、毎月集金にお伺いしていたものです。カード決済や宅配便もない時代のことです。

 集金の際に次の注文を受けたり、新しいお客様を紹介していただくなどいいことも沢山ありましたが、取扱いの品を増やしてからは、商品をおんぶしたり抱っこしたりの営業スタイルも叶わず、逆にお客様にお店に来て買っていただくスタイルに変更しました。

 案内状を出す。営業日は余程のことがない限り休まない。作品は厳選して、ご来店の方をがっかりさせない。それだけを心がけての日々です。

9月の終わりの日に


漆工房 伊藤 拡 展

一筋に

 熱いあつい夏が過ぎ やつと秋風が吹きはじめ、ようやく夏バテから脱出。元気になっています。

 九月に予定していた伊籐さんと輪島塗の展示会を十月に延期したのは正解でした。1967年より一筋に漆器を売ってきました。

 伊藤さんの作品も輪島塗も、これまで私の思いを一度も裏切ることのない作品ばかりでした。その後、漆器以外にも次々に取扱いを増やしてきましたが、いずれの作品も満足のいくものばかりで、沢山の方に喜んでお買い上げいただいてきました。

 

 これからも買って下さる方を裏切らない作品をお届けしたいと思っています。

 閉店を決めるその日まで。

2016年9月22日


発声練習

8月はオリンピックと猛暑続きで来客もなく、一人で過ごすことが多い日々でした。声を出すこともなく、テレビ観戦ばかりで、気が付くと電話に出た時に声がかすれて、ひどいことになっていました。

 9月からいろいろ展示会を企画中ですが、声が出にくいと来てくださるお客様に元気な声でご挨拶もできないので、どうしたものかと思いながら、発声練習をしなければと気付きました。でも独りカラオケに通うことも、ボイストレーニングにも行けません。

 とにかく声を出す工夫をすることにして、独りで声を張り上げて歌うことにしました。

 歌の本を取り寄せ、毎朝30分歌っています。義務教育の中で練習ができていたせいで、何曲も歌うことができます。

2016年8月26日


暮らしのギャラリー

 今、毎日「トト姉ちゃん」を楽しみに見ています。暮しの手帖創刊の頃と私の青春時代が同じで、苦労の多い日々を過ごしていたのだなと思いだしています。

 暮しの手帖で教えてもらったことはたくさんあります。世の中が豊かになってきた頃、仕事を始めましたので、暮らしに芸術品をとの思いで一流品の紹介を心がけてきました。

 普段の生活空間がギャラリーになるように、年月をかけて一つ一つ頑張って揃え、美のセンスを磨き続けていただきたいと思っています。

2016年7月27日


きょうの料理

 長年買って揃えていた料理の本を思い切って整理しました。

 きょうの料理、四季の味、栄養と料理等、季節別に並べて見ていたものです。

 最近、新聞で「きょうの料理 シニアの肉おかず」の広告を見て、最近の料理本はどうなっているのか、興味が出て早速注文しました。ついでに「きょうの料理」の年間購読も一緒にNHKに連絡したところ、最後の購読の予約は6年も前のことと分かり、まだ住所氏名の登録も残っているとのことで驚きました。

 送られてきた本は一人暮らしに役立つ献立の数々が満載で、日々の料理が楽しくなりそうです。

2016年7月16日


夏を楽しむ

 夏の暮らしにガラス器は必須のアイテムです。

 去年は高橋さんの都合で新作がご紹介できませんでしたが、今年は会期を遅らせて会心作の発表の運びとなりました。

 宙吹きガラスは量産できませんので、数は少なく高いのですが、多種の楽しい作品ばかりです。

 シニア世代の方々に残りの人生を贅沢に暮らしていただきたいと思っています。

2016年7月5日

青空

 五月晴れの五月は体調すぐれず家にこもっていました。

 あれこれ検査し、結果は80歳なりの状態で心配ないとのこと。一安心といったところです。

 しばらくは店じまいしなくてよさそうなので、お休みしていた屋上の散歩と日光浴を再開。久しぶりに広々とした青空を眺めています。

 元気になったことを祝して、記念に衛星放送のアンテナを個人で設置し、世界のニュースと昔の映画等を見ています。

 ケルト族のお蔭でヨーロッパの地図が頭に入り、いろいろのことが理解でき、楽しみな日々になりました。

2016年6月21日


初夏らしく

 思いがけない地震の日々で、4月はあっという間に過ぎました。

 5月に入って、テレビの地震報道も、携帯の大音量のお知らせもなくなり、やっと落ち着いた日々を送っています。

 5月も終盤を迎え、お店の展示も初夏らしいものにしました。

 お客様のご来店を心待ちにしています。

 7月上旬にはガラス展を予定しています、

2016年5月26日


ケルトへの旅

 古代ケルトを訪ねる旅をしています。15年ほど前、ケルトの色々を揃えているバーに行くことが有り、そこで「北アイルランド アルスターを歩く」に出会い、いつかアイルランドに行ってみたいと思っていました。

 ずっとケルト文化に惹かれていたのですが、なかなか行くことができず、今日まで忘れてはいなかったのですが、遠のいていました。

 塩野七生さんのローマ人の物語と最近ギリシャ人の物語を読んだことで急にケルトが近づいて来ました。

 そこで彩流社、武部好伸著「ケルト紀行」シリーズ10巻をまとめて購入し、読み始めたところです。

 楽しい本で、武部さんと奥様と一緒に旅をしている気分です。

2016年4月5日


それぞれの春

 弥生、雛、桜の展示会が、思いがけず盛況のうちに終わり、一息ついています。

 移転して4年目の春を迎えます。以前、人の来ない店を特集するテレビ番組があり、この店も候補に挙げたいと思いながら観たものです。

 それぞれの店に訳があって長年続いているのですが、ほとんど来客のない不思議さを伝えていました。でも、よくよく観て、納得。たくさんの人に愛されていることが分かったのです。

 来店されなくても、忘れないでいてくださる方がいらっしゃれば、店は続くものです。今回もお見えになれない方から、葉書を見て嬉しいお知らせを頂きました。

 それぞれの春に思いを寄せて、心あたたまる日々を過ごしています。

2016年4月2日


「独り善がり」

 内田裕子さんの作品展が7日から始まります。

 内田さんにお会いして30年。日々精進され、本当にいい作品を作り続けられ、楽しませていただいています。

 これぞ京都という紋様の絵付、金と赤の使い方が絶妙です。

 桜とひな祭りの季節にぴったりの器で、雅な世界にひたることができます。100円ショップ、1000円ショップが賑わっていると聞きながら、今独り善がりの商売を続けていられるのは、いい作品を作り続けてくださる方、それを分かって買ってくださる方のお陰と思っています。

2016年3月3日

 


内田裕子陶展

 

2016年3月7日(月)〜20日(日)

 

11:00〜18:00 (期間中無休)

 

同時展示/個人コレクションの雛(ひな)

 

春風に乗って、京都より可愛らしい器が届きました。ご来店をお待ちしております。

 

小川 俊子


ひなづくし

 立春が過ぎ、一週間になりますが、春がなかなか近づかない寒い日が続いています。

 一足早く、家の中に春を呼ぶことにして、ひなを色々飾ることにしました。

 取扱作品は皆、お客様のところに行っています。今、手元にあるのは売り物ではない個人コレクションです。旅先で買い求めたもの、ひな好きのことを知られ、いろいろの方からいただいたもの等。長年、作品を売っていたせいで、個人コレクションの出番はなく過ぎていました。

 今年はもう、売ることはしませんので、早々に出して飾りました。新聞も今頃になるとお雛様の記事が多くなり、春の到来を告げてくれ、気持ちも華やいできました。

2016年2月13日


マフラー

 第62回日本伝統工芸展が始まりました。

 福岡展は2月2日から7日まで三越福岡店にて開催されます。

 今、店で展示しているマフラーの作者、香月美穂子さんの浮き織帯が入選し展示されています。一年を通して季節に合わせた作品を販売してもう二十年以上になります。センスよく丁寧なつくりでファンも多く、喜んでお買い上げいただいています。

 香月さんの益々の向上を祈りつつ祝い申しあげます。

2016年2月3日

 


一月の終わりに

 14日に営業を始めて、あっという間に月末になりました。その間は、思いがけず寒い日が続き開店休業の日々でした。

 ベランダに雪が積もったのを眺めながら読書三昧。池波正太郎さんの作品は初めてですが、NHKの大河ドラマの原作とのことで、『真田太平記』の文庫本全12巻を揃えて読みました。面白く一気に読了。

 ドラマは原作のどのあたりを取り上げるのか楽しみにしています。

 そろそろ冬ごもりから脱出しなければと思っています。

  2016年1月30日

 

 


今年のモットー

楽しみつつ

 昭和42年に輪島塗のセールスを始めて以来、今日まで日本人が日本のものの良さを分かって欲しいとの一心で頑張ってきました。

 でも、器のいいものを買い、大事に使うという時代は終わったようです。

 これからは、楽しみつつ、いろいろないい物を紹介させていただきたいと思っています。

2016年1月3日


あけまして おめでとうございます。

 

今年もよろしくお願いします。

 

新年は14日(木)から営業を開始します。